都市部や住宅密集地帯では人の流れが多く、ダニ・ノミ・南京虫などの、衛生害虫が人の流れに乗ってきてしまう事があります。つまり、都市圏は衛生害虫の被害が拡大しやすく、トラブルに発展しやすい場所と言い換えることもできます。忍び寄る害虫トラブルの恐怖に、住宅管理者や人材管理者が考えるべき事柄を紹介していきましょう。
生活の中で考えられる衛生害虫トラブルとはどのような事が考えられるのでしょうか。害虫の発生から、被害の拡大、そして発展したトラブルに至るまでを、下に挙げる『害虫トラブル発生チャート』から迫っていきましょう。
住宅の被害
近隣トラブルも…
仕事場の被害
労働トラブルも…
発生した害虫が住宅に侵入したり、侵入した害虫が住居で繁殖してしまうと、様々な弊害が生じてしまいます。この弊害は住民の生活だけでなく、時に運営面での被害の恐れもあり、住宅管理会社やアパート管理人も気を付ける必要があります。
まず考えられる住宅での被害として、住民への健康被害を考える必要があるでしょう。衛生害虫の多くは目に見えない種類になるため、どこが発生源か、そして部屋に繁殖しているかどうか分からないケースも多くなります。特にアパート空室や社員寮空室などで発生した衛生害虫が繁殖し、隣家で被害を与えることも考えられますので、アパートを含めて賃貸住宅の管理には十分気を付けましょう。
例えば、上記の例の「空室で衛生害虫が発生した」場合ですと、駆除対策を行うことができるのは管理者の権限のみとなります。そのため、被害や苦情を放置してしまうと、健康被害から、被害者である住民が物件から去ってしまうことも考えられます。また、新規の客足にも影響を与えてしまうことが十分に考えられますので、原因の究明・解決は迅速に行う必要があります。
隣家・隣室に
被害が拡大する
住宅被害は何も同じ住居だけでの問題ではありません。目に見えない風や衣服に乗って、被害を拡散してしまう恐れもあるのです。そのため、害虫被害から近隣トラブルが発生するケースもあります。
衛生害虫の侵入経路の中には、思いがけない方法も存在します。害虫が干していた布団や毛布に付着する場合があるのです。風に乗った害虫が知らず知らずのうちに近隣住民に被害を与えてしまい、問題やトラブルに発展してしまうケースがあります。
引越しの段ボールや、旅先で使用したスーツケースなどから害虫が繁殖してしまう場合もあります。時には郵送便の中に害虫が紛れ込んでいる場合さえあります。特に海外などから帰宅した際の荷物に紛れ込んでいる害虫が、思わぬ虫害訴訟を引きおこしまう場合もあります。
倉庫や工場などは害虫の餌となりうるホコリや、害虫の繁殖環境となりうる室温などが保たれやすいことから、しばしば害虫が大繁殖してしまいます。この害虫が店舗の什器や資料棚に段ボール輸送を介して移り住むことで、仕事場でも容易に害虫が繁殖してしまう恐れがあります。
従業員の多くが利用するロッカーや下駄箱に一度害虫が住み着いてしまうと、利用者の衣服や靴などを通して、被害が爆発的に広がってしまいます。衛生害虫は他の生物の保持している病原体を媒介してしまう恐れもありますので、対策を十分にとる必要があります。悪条件が重なってしまうと、従業員や利用者の健康被害に発展する場合すら考えられるのです。
衛生害虫は、内部からの発生・繁殖だけでなく、外部から訪れた人の衣服やカバンなどに害虫が付着している事も考えられます。その為、害虫のイメージが湧きにくいオフィスなどでも害虫の発生は充分に考えられる為、従業員や来訪者に被害が及ぶ恐れもあります。
労働者の権利を
侵してしまう
経営者が労働者を雇うにあたって、労働条件は守らなければならない大切な条件になります。仕事場での害虫被害を放置してしまうと、最悪の場合、労働権利団体経由で従業員から労働条件の順守を訴えられてしまう事もあります。
害虫被害を放置し、害虫被害・害虫繁殖に歯止めがかからなくなると、営業停止命令を受ける場合もあります。特に近年ではニューヨークなどの大都市部で大量発生した南京虫によって営業停止を迫られた実例もありますので、油断は禁物です。きちんと対策する習慣をつけましょう。
衛生害虫の対策方法は、予防方法が殆どで、対策となりうる方法は限られてしまいます。予防対策としての清掃・換気を十分に行うことで爆発な繁殖を防ぎ、害虫の兆候が見付けた際には早期駆除が重要になるでしょう。このような場合に衛生害虫駆除業者は経営の助けとなる存在になります。損害や損失を防ぐために、そして原因究明・早期解決のために、衛生害虫駆除業者の力を利用してみてはいかがでしょうか。