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ノミは季節関係なく増える!?生態を知って対策しましょう

ノミは季節関係なく増える!?生態を知って対策しましょう

 

犬や猫などのペットを飼っている人にとって、ペットがなって欲しくない状態のひとつに、ノミの寄生があるのではないでしょうか。1匹でもノミが付いているのを見つけたらもう大変。よく見てみてると、ノミがあちらにもこちらにも…

 

そんなトラウマを抱えている人もいらっしゃることでしょう。そしてノミが付かないように、より一層気を使うことになると思います。

 

そんなノミなのですが、いきなり残念なお知らせで、実は一年中繁殖できてしまうのです。暑い夏場や寒い冬場にも関係なくです。今回はなぜノミの繁殖が一年中なのか、そしてノミの対策を生態系の知識も踏まえてお伝えしていきます。

 

 

目次

 

ノミの生態とは

まず最初に、ノミの生態について知っていきましょう。敵に勝つためには、まず敵を知ることが大事です。

 

これからノミの特徴を説明させていただきます。

 

 

ノミの特徴

犬や猫にとって、もっとも身近な寄生虫の1つがノミでしょう。ノミの種類はとても豊富で、目に見える大きさであることが多いです。対してよく似たダニは目に見えないことがほぼ。ノミはオスよりメスのほうが一回り大きいのも特徴です。

 

ノミが活動する気温は13℃が目安です。この気温があれば繁殖可能といわれており、真冬くらいの寒さでないと繁殖を抑えるのは難しいようです。反面、ノミは35℃を超えると暑さで生きられないといわれています。

 

これはすなわち人間が快適に感じる環境は、ノミにとっても快適な環境ということができるでしょう。

 

また、ノミの特徴で代表的なものに、ジャンプ力がすごい点が挙げられます。ぼんやりとしたイメージをお持ちの人も多いでしょう。ノミは自分の体長の、およそ100倍の高さまでジャンプできるといわれています。

 

世間一般でみかけるノミは、イヌノミとネコノミの2種類が代表的です。ちなみにイヌノミ、ネコノミという名前ですが、両方とも犬や猫、それ以外の生物にも寄生します。

 

 

ノミの一生

ノミは卵から幼虫、サナギを経て成虫になる寄生虫です。それぞれの状態のときの大きさや期間は、以下の通りです。

 

● 卵

【大きさ】直径約0.5mm

【期間】 温度27℃、湿度50%以上の好適な環境では約1~6日で孵化(ふか)をする

 

● 幼虫

【大きさ】第1齢幼虫で約2mm・第3齢幼虫で約4~5mm

【期間】 1~2週間で2度の脱皮をおこなう

 

● サナギ

【大きさ】成虫に近い大きさ

 

【期間】 サナギの期間は決まっておらず、温度27℃、湿度50%以上の好適な環境になると孵化をする。

     ノミの中にはサナギのままで一生を終えるものもいる。

 

● 成虫

【大きさ】オス約1.2~1.8mm・メス約1.6~2.0mm

【期間】 1~2ヶ月

     イヌノミ、ネコノミの両方とも、似たようなライフサイクルを持っています。

 

 

ノミが集まりやすい条件と刺されやすい場所

ノミが集まりやすいとされているのは以下のところです。

 

● 二酸化炭素 … 呼吸のときにだされる二酸化炭素に反応して集まってきます。

● 体温    … 人や動物の平熱時の体温に集まります。

● 音     … ノミは足音などの音にも反応します。

 

人間やペットが普通に生活している状態が、ノミにとって都合のよい環境になっています。また人が刺された場合、刺される部分はやわらかい肌に被害が及びやすいです。そして、ノミは子供や女性を狙う傾向があるので、子供がいる人や女性の人は注意しましょう。

 

 

ノミがもたらす害

ノミが人間や動物を刺してくるというのは分かったのですが、ノミに刺された場合、人間や動物はどのような反応をするのでしょうか?ここでは、ノミの被害についてご紹介します。

 

ノミは基本的に人間・犬・猫・鳥など、ほとんどの動物から吸血をします。人間がノミに刺された場合は、非常に強いかゆみに襲われます。これは、ノミの持つ毒が大きく関係しています。

 

人間や動物に寄生したノミは、非常に速いスピードで増殖していきます。これはノミの特性である、繁殖力の高さが成せる行動で、寄生したノミを徹底的に駆除するには、とても時間がかかってしまいます。

 

そんなノミが人間を刺したり、寄生したりするのはごく稀(まれ)です。基本的には犬・猫・鳥などの動物に寄生します。人間に寄生してくるときはノミが大量に増殖して、寄生する犬・猫・鳥などの動物が足りなくなり、食糧不足になったときです。

 

 

 

季節ごとのノミが活動するタイミング

季節ごとのノミが活動するタイミング

 

ノミは一年中活動しているのですが、季節によってノミのとる行動が変わっていきます。ここでは、ノミの季節ごとの行動の特徴をご紹介させていただきます。

 

 

【春】野生のノミが活動を始める時期

冬の寒く厳しい季節が終わり、冬眠を終えた野生のノミが地表に出てくるのが、春です。ペットを散歩や外出させたときに、野生のノミがペットの身体に付着、寄生してしまう可能性があります。

 

 

【夏】1年の中でもいちばん危険な時期

ノミは高温多湿を好みます。そのため梅雨や夏の時期は、ノミにとって一番行動しやすい季節になります。一番活動が盛んな時期になりますので、最も注意が必要となる季節が夏といえるでしょう。

 

 

【秋】夏ごろの卵が成虫になっている時期

夏の活動期にノミが産んだ卵からかえった幼虫が、成長して成虫になるのが秋ごろになります。夏に比べて活動の活発さは落ちるのですが、新成虫のノミが参加して、ノミの個体数が多い状態ですので注意が必要となるでしょう。

 

 

【冬】暖房で温かい室内で繁殖する時期

ノミは13℃以下の気温では、行動ができなくなりますので、冬はほかの季節に比べて動きが鈍くなります。なぜかといいますと、寒さに耐えれず死亡してしまったり、地中に潜って冬眠をするからです。

 

しかし、近年は部屋の中が暖房で暖かくなっていますので、室内で繁殖しているノミはほかの季節と変わらず行動しています。室内では変わらず、注意が必要となる季節です。対して、ペットのお散歩や外出時に生じるノミの被害は減るでしょう。

 

以上、ノミの季節ごとの特徴を説明してきました。一年中ノミは繁殖できるという特徴があります。季節で行動パターンは変わってきますが、繁殖やたくましさの面で油断ならない存在といえるでしょう。注意してノミの対応をおこなってみてください。

 

 

 

ノミ被害にあわないためにはどのような対策が必要?

ノミ被害にあわないためにはどのような対策が必要?

 

ノミが一年中活動し、繁殖していくという特徴が分かってしまったところで、ノミの被害にあわない方法や対策というのはあるのでしょうか。これからはそんな方法・対策について説明します。

 

 

ペットと外出したらブラッシングをする

ダニと違いノミは肉眼で確認できますので、ノミがペットの体に付着してすぐの状態であれば、ブラッシングで簡単に落とすことが可能です。

 

ただし、すでにノミがペットに寄生してしまっている場合は、無理に引き抜こうとすると、逆にペットの体を傷つけてしまったり、かみついたあごや頭部が体に残ってしまう可能性があるので、注意してください。こまめなブラッシングが鍵となるでしょう。

 

 

ノミの糞を見つけてみる

ペットのしっぽの付け根周辺に、黒っぽい砂状の糞が見つかったら、その室内にノミがいるかもしれません。黒い砂状の粒が、本当にノミの糞であるかどうかは、濡らしたティッシュでつぶしてみてください。黒い粒が赤くなったらノミの糞である可能性があります。

 

 

ノミの嫌うものを使用してみる

ノミも嫌うものや弱点があります。そういった弱点を突いてノミを繁殖させないという方法です。ノミが嫌うものは以下の通りです。

 

・ノミ対策用の飲み薬

・殺虫剤や虫よけなどのスプレー類

・薬用シャンプー

・ノミ除け効果のある首輪

・シトロネラ、ぺニーロイヤル、ローズマリー、ユーカリ、ラベンダーなどのハーブ

 

 

こまめな清掃を大切に

ノミ対策で薬物を使った場合は、駆除後しっかりと掃除をする必要があります。また、ノミは狭くて暗い場所や布類のところに生息します。ペットがよく通る通路にも、いる可能性は高いでしょう。

 

ノミが繁殖しやすい場所をこまめに掃除すれば、ノミの駆除対策となります。

 

 

 

まとめ

● ノミはイヌノミやネコノミといった種類の名前があるほど、主に犬や猫に寄生し、吸血して成長していく

● ノミは人間にはめったに寄生、繁殖はしない

● ペットや鳥などの動物がノミの数に対して少なくなると、人間にも刺してくることがある

● 野生のノミは冬場冬眠する以外は、基本的に活動している

● 室内では一年中活動しているノミが多く、繁殖力も高いので注意が必要

● ノミを駆除する薬品や、ペットのノミ取り用の首輪やシャンプーを使用すると効果がある

● ノミが繁殖しやすいところをこまめに清掃するのも、駆除として有効