天然素材で地球環境にも人にもやさしいコルクマット。肌ざわりや安全性、衛生面からみてもメリットが多く、愛用している人も多いのではないでしょうか。
コルクマットはとても衛生的なマットだといわれています。優秀なだけに、掃除を怠ってしまう人もいるでしょう。しかしいくらコルクマットが衛生的とはいえ、手入れを怠ればカビも生えますしダニがつくこともあります。
今回はコルクマットとダニをテーマに、コルクマットにダニがつくのはどんな場合か、ついてしまったときの掃除方法、繁殖させないための対策について紹介していきます。
コルクマットでもダニがつくことはある!
ダニは目に見えないほど小さな虫です。「コルクマットにはダニがつきにくいから大丈夫」と思っていても、実は見えていないだけでダニが潜んでいる可能性も十分あります。
まずはコルクマットにつくのはどんなダニなのか、どのような使い方をするとダニがつきやすくなってしまうのかを解説していきます。もし、これから解説する内容に心当たりがあれば、ダニを駆除する必要があるかもしれません。
家内にいるダニ【チリダニ】
ダニにもたくさんの種類がありますが、日本に存在する約2,000種類のダニのうち、屋内にいるダニはそのうち40~50種類といわれています。
有害なダニと無害なダニがあり、その中で屋内に発生する有害なダニは「チリダニ」と呼ばれる種類のダニです。屋内に生息するダニの約80%はチリダニだといわれています。
チリダニは体長約0.2~0.3mmの目視が困難なほど小さいダニで、フケや垢、食べこぼしのカスなどをエサにしています。高温多湿の環境を好み、気温20~30℃、湿度60%以上で活発になります。人間の快適な環境と近いので、80%もの割合で存在するのも仕方がないことかもしれませんね。
仕方がないとはいえ、無害ではないのが難点です。チリダニは刺したり噛みついたりはせず、直接人に危害を加えることはありませんが、死骸やフンがアレルギーや喘息の原因になります。
どんな使い方だとダニがつくの?
チリダニはアレルギーによる健康被害の原因になります。そのチリダニがつきにくいといわれるコルクマットですが、使い方によってはダニがついてしまうこともあります。ここからはコルクマットをどのように扱ったらチリダニがついてしまうのか、みっつの要素で解説していきます。
【設置場所】
まずはコルクマットの設置場所です。チリダニは高温多湿を好むので、脱衣所や洗面所、トイレ、キッチンなどの水回りや湿気の多い場所で使う場合はダニがつきやすくなります。
コルクマットは耐水性も高く防水性ももっているので、水回りで使っても問題ありません。ですが、コルクマットには湿気を吸着、放出する調湿機能があります。
通気のよい空間であれば問題ないのですが、脱衣所や洗面所など換気しづらい部屋では吸着した湿気を放出できず、ダニ、カビの原因になってしまいます。定期的に干して乾燥させるとよいでしょう。【ほかの敷物と併用している】
ダニがついてしまうふたつめの要因は、ほかの敷物との併用です。コルクマット自体はダニがつきにくい素材ですが、コルクマットの下が畳だったり、コルクマットの上にカーペットやラグを敷いたりする場合はダニがつきやすくなります。
特に、敷きっぱなしの布団は温度、湿度ともにダニにとって理想的な環境です。コルクマットの上に布団を敷いている場合、必ず毎日持ち上げるなどして換気する必要があります。
いくらコルクマットにダニがつきにくいといっても、接するものにダニがついていればコルクマットにもついてしまうのは当然のことです。
【お手入れ】
そして最後はお手入れです。どんな場所や使い方でも、しっかりお手入れしていれば快適に使うことができます。具体的には、定期的にしっかり乾燥させるのが大切です。
コルクマットは吸湿性が高く、表面が乾いていても中のほうが湿気を含んだままになっている場合があります。特に水回りで使う場合は、こぼれた水が中まで浸透していることがあります。敷きっぱなしはダニやカビがつきやすくなる原因なので、定期的に乾燥させましょう。
ダニの危険性
このように使い方によってダニのつきやすさは大きく変わります。では、もしダニがついてしまった場合どんな危険性があるのでしょうか?噛んだり刺したりなど、直接の危害を加えてくることはないチリダニですが、人にとってはアレルギーや喘息の原因となる、とても有害なダニです。
ダニアレルギーの原因はほとんどがチリダニの死骸の破片やフンだといわれています。ダニアレルギーは結膜炎や皮膚炎、鼻炎、そして喘息などを引き起こします。
特に赤ちゃんのいる場合は「アレルギーマーチ」の原因になるので注意が必要です。アレルギーマーチとは、さまざまなアレルギー疾患を連鎖的にあるいは症状を変えながら発症していく現象です。
アレルギーは呼吸困難など、危険な状態になることもあります。アレルギーの原因との接触が多いほどリスクが高まるので、子どもの安全のためにも、ダニは減らしていきたいですね。
天日干しは効果なし?コルクマットの掃除方法
では、コルクマットからダニを除去するにはどうすればよいのでしょうか?ダニの駆除といえば、天日干しで太陽光に当てて駆除するというイメージをもつ方が多いでしょう。
ですが、実はダニを殺すには60℃以上の温度が必要です。そのため太陽光の熱でダニが死ぬことはないのです。
ここからはコルクマットについてしまったダニを効果的に駆除する方法について紹介していきます。
スチームモップをかける
スチームモップというものをご存知でしょうか?スチームモップとは掃除機のような形状で、先端についたモップと高温の蒸気で掃除するものです。この蒸気は100℃という高温の蒸気なので、ダニを簡単に駆除することができます。
掃除機をかける
掃除機をかけるのが一番手軽な方法でしょう。ただし、掃除機で除去できるのはダニの死骸とフンだけです。繊維の奥にいる生きたダニは吸い込みが届かなかったり繊維にしがみついたりしているので、そのまま吸い込むのはむずかしいです。
逆にいえば殺してしまえば掃除機でも除去できます。市販のダニ用殺虫剤を使ってから掃除機をかければある程度は除去できるはずです。
ダニを増やさないための対策
プロの業者に依頼すればさらに徹底的にダニを駆除して減らすこともできます。ですが、たとえプロの業者でもダニを1匹残らず駆除するのは現実的にはむずかしいことです。
駆除には手間もかかりますし、そもそも増やさないことができれば一番楽です。ということで、次はダニを増やさないための方法について紹介していきます。
こまめな掃除がダニの繁殖を抑える
まずはこまめな掃除です。掃除機でダニを除去して減らすというのもありますが、ダニのエサとなるフケや垢、食べこぼしなどが少ない状態を保つ効果もあります。エサを少なくすればダニが寄ってくることも、繁殖するのも抑えることができます。
湿度を高くしないようにする
実はダニは乾燥に弱く、チリダニは50%以下の湿度では死滅します。エアコンなどが使える空間なら湿度を50%以下にしておくことでチリダニの数を最小限に抑えることができます。
60%以上の湿度になると活動が活発になり繁殖も進んでしまうので、ダニ対策のためにはできるだけ湿度が60%を越えないように心がけましょう。
ダニの駆除に困ったらプロに相談
このように、ダニの駆除や予防は自分でやることができます。だだし、場合によっては自分での駆除がむずかしいほど大量に住みついていたり、何度駆除してもすぐに増えたりすることもあります。
駆除してもアレルギー反応が軽減されない場合は、コルクマット以外の思わぬところに潜んでいる場合もあります。どうしても自分で解決できない、駆除するときのアレルギー反応が心配な場合はプロの業者に依頼することを検討してみてもよいかもしれません。
まずは無料相談を利用してみる
自分でやろうと思っている場合でも、プロの業者の意見を聞くとより的確に駆除できるでしょう。相談だけなら無料で受けてくれる業者もあるので、まずは一度相談だけでもしてみるとよいでしょう。
プロの業者なので駆除後にダニが再発しないような対策もしてくれますし、駆除後の清掃と除菌、整理整頓までやってくれる業者もあります。自分でやってみても問題が解決しない場合や、もっと徹底的に駆除したいと思ったら依頼するのがよいかもしれませんね。
業者はたくさんあるので自分に合った業者を探しましょう。業者選びのポイントとしては現地調査と見積りをしてくれるか、見積り後のキャンセルが可能かという点に気をつけてみましょう。業者を紹介してくれるサービスを使って、複数の業者で相見積りを取ると自分に合った業者が見つかりやすいでしょう。
ダニ駆除にかかる費用相場
業者に依頼するとなると費用が気になる方が多いでしょう。もちろん状況や依頼の内容によって変わってきますが、ダニの発生場所と原因の特定から駆除、再発防止までひととおり依頼した場合は15,000~20,000円前後が相場になっています。
依頼するか自分でやるか、料金がいくらになるか確認してから決めるというのも可能なので、もし気になる場合は一度相談してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回はコルクマットとダニというテーマで、コルクマットにダニがつく原因と駆除方法、増やさないための対策について紹介してきました。
コルクマットはダニがつきにくいですが、使い方や設置環境によってはダニがついてしまうことも少なくありません。大切なのはこまめな掃除と乾燥でダニを駆除して住みづらい環境を作ることです。
温かみのある天然素材であるコルクマットですから、定期的にダニを駆除して衛生的で快適な空間を保っていきたいですね。