ダニ対策として、「ダニには洗濯が1番!」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。ダニを退治するために、定期的にお布団やカーペットを洗濯されている方も多いと思います。
ですが、その方法はじつは間違っているかもしれません。今回は、「ダニは洗濯で落とすことができるのか」「ダニの退治方法はどんなものがあるのか」をご紹介していきます。対策方法を知って、正しくダニ対処していきましょう。
ダニは洗濯しても退治できない
普段使う布団や冬場に使っていたこたつ布団、カーペットなど、ふとしたところにダニは繁殖してしまいます。ダニが繁殖してしまったときは、退治をしようと洗濯をする方も多いでしょう。
「水に浸かっているから息ができないのでは……?」「水圧や水流で流れるのでは?」とお考えかもしれませんが、じつはダニは洗濯では落ちないそうなのです。
ダニは水に非常に強く、洗濯洗剤を混ぜた水に1週間ほど浸けても生きています。また、ダニは繊維の奥深くに生息しており、足がかぎ爪のような形をしているため、繊維にしがみついているのだそうです。
また、圧力にも強く、どれだけ強い水圧でもなかなか死滅しません。洗濯機の回転によって死滅するダニもいるようですが、ほとんどのダニは生きたままになっています。
自分でダニを駆除する方法
自分でダニを駆除する方法いいの……」と感じた方もいらっしゃるでしょう。ご安心ください。自分でダニをある程度駆除する方法があります。
ダニ退治のポイントは「熱」と「乾燥」!
ダニの弱点は「熱」と「乾燥」です。ダニは50度以上の高温によって死滅するといわれており、そこに乾燥を加えることによって、さらに確実にダニを死滅させることができます。
しかしそうはいっても、お家でそんな状況になることはなかなか想像できないですよね。そんなかたにおすすめの駆除方法があります。
【駆除方法1】布団乾燥機
ダニは湿気や温度の条件が重なると、6週間ほどで約150倍にも繁殖するそうです。おおきな被害にあう前に使いたいのが、布団乾燥機です。目安としましては、お布団は週に1回は乾燥機にかけた方がいいそうです。シーツなどは週に1、2回洗濯乾燥させましょう。
乾燥にかけ終わりましたら、ダニの死骸が残っていますので掃除機などで吸い取るようにしてください。では、衣類のダニ退治をしたいときはどのようにすればいいのでしょうか。
【駆除方法2】衣類乾燥機
「普段から衣類を乾燥にかけたい!」とお考えの方は、衣類乾燥機を使用することをおすすめいたします。衣類乾燥機は、一般的には55度以上の熱風を出して乾燥させるものが多いようです。
ですが、50度台ですと少しずつでしかダニを死滅させることができません。ですので、1時間以上は乾燥させた方がよいでしょう。また、衣類乾燥機はタイプによって熱風の温度が変わってきます。
ヒートポンプ式や除湿、排気式など、たくさん種類がありますので、選ぶのに困ったらダニ駆除業者に相談してみるのもいいかもしれませんね。
【駆除方法3】クリーニングに出す
クリーニングは衣類の専門で、プロのスタッフがその衣類にあった洗剤などを使ってきれいに洗います。
その後乾燥機にかけるのですが、急に高温にあててしまうと衣類が傷んでしまいます。クリーニング店では衣類を傷めないために、専用の乾燥機で2時間ほど時間をかけ、100度近くの温度でさらして乾燥させます。そのため、洗うだけでは落ちなかったダニがしっかり落ちるのです。
ですが、場合によっては取り扱っていない生地もあるようですので、事前に確認しておきましょう。
【駆除方法4】アイロン
服のしわを伸ばす役割をもつアイロンですが、こちらもダニの駆除をするアイテムとして使うことができます。一般的なアイロンのほとんどは、接地面が100度を超えます。
この高熱によって、熱に弱いダニを一発で死滅させることができます。衣類などのシワを伸ばすついでに駆除できるので、一石二鳥ですね。ですが、アイロンを使うにあたって注意していただきたいことがあります。
・熱に弱い生地には使用しない
熱によって痛んでしまうものや、溶けてしまうものにアイロンを使うのは避けましょう。主にシルクやポリウレタンなどが当てはまります。
・スチーム機能を必ず使うこと
スチーム機能を使わずに直接熱をあててしまうと、生地を傷めてしまうおそれがあります。スチーム機能を使用することによって蒸気があたり、生地を傷めずに柔らかくしあげることがでます。
・お布団をアイロンがけするときはシーツを外すこと
シーツを外さずにアイロンがけをすると、熱がシーツに遮られてしまい、十分に布団の奥深くまで熱を行き渡らせることができなくなってしまいます。確実にダニ駆除をするためにも、お布団のアイロンがけの際は必ずシーツを外しておきましょう。
【駆除方法5】ダニ対策スプレー・シート
ホームセンターなどでは、ダニ対策スプレーやダニ対策シートが市販されていることをご存じでしょうか?ダニ対策スプレーには、「ダニを退治しながら予防をするタイプ」と「ダニの予防のみのタイプ」の2種類があります。
それぞれの用途に合わせて使用するようにしましょう。
また、このスプレーはにおいがついているものが多くあります。もしにおいが自分にあわないという場合は、種類を変えてみるとよいでしょう。
ダニ対策シートは、布団の下に敷いてダニを駆除するものです。敷くだけなので簡単なのですが、ダニ除去成分が布団全体に行き渡るまで時間がかかり、即効性に欠けています。
効果が実感できるまでに約1ヶ月はかかるといわれておりますので、すぐに効果を得たいという方は別の方法が良さそうですね。
日頃の生活からダニを防止しよう
ダニを防止するには、まずダニがどのような環境で繁殖するものなのかを知っておく必要があります。ダニは以下の環境がそろった際に活発に繁殖をおこないます。
- ・人間のフケや垢、室内のカビなどのエサがある
- ・25度前後の温度
- ・65パーセント以上の湿度
これらの条件がそろってしまうと、ダニは繁殖してしまいます。しかし逆にいえば、この条件を満たさなければダニの繁殖は抑えることができるということです。では、どのようにしてこの環境を改善することができるのでしょうか。
定期的に掃除をおこなう
ダニのエサとなるものを日頃から掃除してなくしておくようにしましょう。人間のフケなどは、主にお布団や、その周辺に多く落ちています。できるだけこまめに掃除機や掃除クリーナーで吸い取るようにしてください。また、適切な頻度で洗濯乾燥することをおすすめいたします。
クリーニングに出す
定期的にお布団をクリーニングに出すのも効果的です。クリーニングに出すと、普段私たちができないような奥深くまできれいにしてくれます。しかし、「仕事で忙しくてクリーニングできない!」という方もいらっしゃるかもしれません。
そんなかたにおすすめなのが「宅配クリーニング」です。ネットなどで申し込むと、布団を配送するための梱包材がご自宅に届きます。そこにお布団を詰めて宅配業者に渡すだけで、クリーニング屋まで配送してくれます。
ですが、この場合は数日間ほどお布団が戻ってこないので、1枚しかもっていないという方には難しいかもしれません。
部屋の風通しをよくする
お部屋全体の風通しをよくしておくのも、ダニ対策には効果的です。しっかり換気をしておけば、湿気が溜まるのを防ぐことができるほか、お部屋の気温を下げることもできますので、ダニが繁殖しにくくなります。
ダニは放置しておくと危険!?
そもそも、ダニを放置しておくとどのような危険があるのでしょうか。生きているダニと死骸になったダニによって、被害は異なってくるようです。
・アレルギー、喘息など
アレルギーや喘息は、主にダニの死骸や糞、抜け殻などが原因です。それらを吸引したり、接触したりしてしまうことによって、症状を引き起こしてしまいます。喘息は一度かかってしまうと長引いてしまうことがあるほか、アレルギーはさらに長期にわたって対策や治療が必要になってしまいます。
・肌の腫れ
こちらは生きているダニによって引き起こされることが多い症状です。生きているダニがかみついたり引っ掻くことによって、肌が腫れてしまったり、強いかゆみに襲われることになります。
一度肌が腫れてしまうと、治るまでに約1週間から2週間ほどかかるといわれています。
ダニ対策は業者に依頼する手段も
ここまでダニの対策について紹介してきました。しかし、中にはなかなか自分では対処できない方や、もっと本格的にダニの対策をしたいとお考えの方もいらっしゃることでしょう。そんな方は専門の業者に依頼することをおすすめいたします。
ダニ対策を業者に依頼するメリット
専門のダニ駆除の業者に依頼すると、正しい知識で処置してくれるので、高い効果を期待することができます。また、連絡をするだけで手間がかからないので、お忙しい方にもおすすめです。
専門の業者が今後のアドバイスをしてくれたり、相談にも対応してくれるので、駆除後の対策もバッチリです。
業者選びのポイント
業者に依頼するといっても、駆除業者は多くあります。その中からどのように業者を選べばよいのでしょうか。いくつか業者選びのポイントをご紹介していきます。
・料金の詳細が明示されているか
最初に相談したときに、必ず見積りを作成してもらうようにしましょう。料金の説明や見積りの内容が曖昧な業者は避けて、納得できる料金を提示する業者に依頼をしてください。また、複数の業者の見積りを比較するといいかもしれません。
・その業者の実績
口コミなどで、その業者の実績などが掲載されている場合があります。最近ではホームページで実績を紹介している業者もあるため、一度確認してみるのもよいでしょう。
・スタッフの対応の仕方
最初に相談したときのスタッフの対応も重要な判断基準です。丁寧な説明をしてくれたり、今後の作業内容など、利用者にあったものを提案してくれる業者なら信用できるでしょう。
対応がよい業者であれば、困ったことがあったときにも相談しやすいのではないでしょうか。
まとめ
お布団やカーペットに潜むダニは水に強く、布の繊維にがっしりとしがみついているため、洗濯しても落ちることはありません。ダニをそのままにしてしまうと、アレルギーや喘息を引き起こしてしまうおそれがあります。
そのような被害を受けてしまう前に、正しいダニの対策をしましょう。
ダニは50度以上の熱や乾燥が弱点です。そのため、自宅用乾燥機やコインランドリーの乾燥機を利用して対策することをおすすめします。
また、本格的にダニ駆除をしたい場合は、専門の業者に依頼するのもおすすめです。プロの技術でしっかりとダニ駆除やダニ対策をおこなってもらえることでしょう。