人間は1日に8時間眠っているとすると、一生のうち約3分の1を睡眠に費やしていることになります。1日活動して疲れた体をゆっくりと休めることで私たちの健康は維持されています。
健康で豊かな暮らしをするためにも、良質な睡眠が不可欠です。より快適な環境で良質な睡眠を取るためには、衛生的な寝具が欠かせませんよね。
そのためには毎日人間が使うベッドにダニが増えないようにすることが大切です。ダニは直接人間を攻撃するだけではなく、その死がいがアレルギーの原因になることも分かっています。
これからベッドにダニを繁殖させない方法と効果的な退治法をお伝えします。
目次
ベッドにもダニっているの?ダニの好む環境とは?
「布団にはダニが多いと聞くのでから、何となくベッドの方がよさそう」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?実際、床の上に直接布団を敷く方が埃も付きやすく、床からのダニも移り住んでくることも多いのです。
また、人間の体温が布団との間にこもりやすいので、よりダニが繁殖しやすいです。では、ベッドの上にマットレスを敷くと大丈夫なのでしょうか。
マットレスにもダニはいる
人間の皮膚から出た汗を吸い込んだベッドパッドや布団、枕は温かい湿気を含んでいます。そして、人間の皮膚からはがれ落ちたアカ、抜けた毛髪などがダニのエサとなり、繁殖の原因になります。
そして、その寝具類に発生したダニがマットレスにも移ってきます。マットレスの中は空洞で床とも離れているので、ダニがいるとしても表面だけです。
ダニの好む環境
ダニは約15℃から35℃の人間の体温より少し低めで、湿度が50%以上のじめっとした温かい環境を好みます。
先ほどギ紹介した寝具やマットレスにダニが繁殖する原因がここにあります。。特に梅雨時期はダニの好む生存環境なので、注意が必要です。加湿器の使い過ぎも気をつけましょう。
ベッドにダニを生息させないために
それでは、ベッドにダニを生息させないために、普段から気をつけるべきことは何でしょうか。
こまめに掃除する
第1章でも少し触れましたが、人間の皮膚からはがれ落ちたアカ、抜けた毛髪などがダニのエサとなり、繁殖の原因となっています。それに加え、食べかすやペットの毛、ハウスダストなどもダニが繁殖する原因となります。
まずは床を掃除機できれいにしましょう。最近は掃除をするときに掃除機から出る排気からダニやホコリを通さないものがあります。
掃除機に使われているフィルターがとても細かくなっているので、空気だけを通すのです。高性能なフィルターを搭載したサイクロン式の掃除機がオススメです。
その後、マットレスにさまざまな方向から掃除機をかけて、しっかりダニとホコリなどのごみを吸い出しましょう。
マットレスの向きを変える
寝るときに人間の頭がいつもマットレスの同じ方向を向いていると、そちらばかりに湿気が貯まりやすくなります。
湿気がたまるとベッドにダニが増えやすくなります。ときどきベッドに寝る人とマットレスの接する位置が変わるように、マットレスの裏表や上下のを入れ替えて方向を変えてみるのもよいでしょう。
ダニはフケや毛髪が落ちやすく汗をかきやすい頭部に多く発生すると言われているからです。
日が当たるところならば、マットレスをいつもと違う方向に向けて、日が当たるようにして太陽光で乾燥させのも有効です。また、風通しの良い場所にマットレスを置いてみる方法もあります
ベッドパッドを使う
マットレスは簡単に洗うことができません。マットレスに潜むダニは布団やベッドパッドから移ってきます。マットレスに直接シーツを敷いてしまうと、シーツは吸水性が低いので、人間から出た汗がそのままシーツを通過してマットレスに付いてしまいます。
ベッドパッドを使って、マットレスに湿気や汗汚れが付かないようにしましょう。そして、カバーをこまめに取り換えましょう。枕も汚れやすいところなので、こまめにカバーを変え、できたら太陽の当たるところで干してあげましょう。
ベッドからダニを追い出そう!誰でもできる効果的な退治法
ベッドの上からダニを追い出すのに殺虫剤を使うのは気が進みませんよね。人体にも良くなさそうです。そこで、ダニを追い出すには、ダニが苦手な「乾燥」と「熱」を利用しましょう。
布団乾燥機を利用する
乾燥した日差しの強い日に布団を干すことができればよいのですが、なかなかそうはいきませんよね。布団乾燥機は湿気の強い日も布団をカラッと乾燥させる強い味方です。
最近の布団乾燥機には「ダニ対策モード」が搭載されているものが多いです。「ダニ対策モード」は布団を50度以上に温めることができます。
ダニは50度以上で死滅するため、片面1時間、反対側に逃げようとするのでもう片方の面を1時間温風で加熱します。2時間でほぼダニは絶滅します。
このように布団、マットレス、枕などベッド周りのダニ退治が終わったら、死がいを掃除機でしっかりと吸い出しましょう。床に飛び散った死がいも忘れずに掃除します。布団乾燥機は快適な睡眠と健康のために経済的にゆとりがあれば手に入れたい一品です。
気をつけて!ダニ退治の際の注意点
今ベッドにいるダニを徹底的に退治する上での注意点は何でしょうか。これから見ていきましょう。
掛け布団もチェックしよう
マットレスに住み着くダニもいますが、掛け布団の方が体から出た汗や熱気を貯めやすいため布団の奥までダニが侵入することも多いです。
できれば掛け布団を外でしっかり叩いてホコリやダニを落とし、布団乾燥機で乾燥させてダニの駆除を行い、掃除機でしっかりとダニの死がいを吸い出しましょう。布団のダニ専用の掃除機も販売されています。週に1回は掛け布団の手入れをしましょう。
死がいがアレルギーの原因に
ダニは乾燥と高温に弱いので、布団乾燥機を使えばほぼ100%死滅します。
しかし、ダニに刺されるという害はなくとも、ダニの死がいや排泄物を人間が吸引することでアレルギー症状や喘息、アトピー性皮膚炎を起こすこともあるのです。同居の家族にお子さまやお年寄りがいらっしゃる方は、特に注意してあげて下さいね。
駆除しても布団の内部までダニの駆除が徹底できていないこともあります。ダニを完全に駆除できていない不安がある場合は、ダニ対策専用のシーツカバー、枕カバーを使用することをオススメします。
これは極細繊維を特殊な構造で織ったものを使用することで、内部からダニやダニの死骸が外に出なくすることで、アレルギー等を防ぐことができます。
そして、ベッドのダニを退治した後は再びダニが寄り付かないように最大限の注意を払いましょう。
ダニの死がいによるアレルギーを防ぐアイテムとして、殺虫ではない人体に安全なスプレーが販売されています。ダニの死がいなどのアレルゲンをコーティングして非アレルゲン化するものです。洗いにくい毛布や枕にオススメです。心地よくぐっすり休める環境が続くことも大切ですね。
効果が見られないときはプロに相談を
こまめな部屋の掃除を心がけ、寝具はこまめに洗濯したものと交換して、布団乾燥機も使ってみたとします。それでも、ベッドのダニが退治できていないような場合、または、健康状態が改善できない場合は、医師や寝具メーカーに相談してみるのもよいでしょう。
あなたに合う解決策が見つかるかもしれません。それでもダニがいるかもしれない場合は、業者に相談してみましょう。
まとめ
このコラムでは、自分でできるベッドのダニを繁殖させない方法と効果的な退治法をお伝えしてきました。ダニがいるベッドにお別れをしましょう。
ダニがいるかもしれない不安にかられると、布団乾燥機や高性能な掃除機が欲しくなりますね。家族にアトピーやアレルギー性鼻炎の症状が出ている方がいるなら、急いで対策しましょう。
ダニは「熱」と「乾燥」に弱く、「湿気」と「体温」を好むことに気をつけて、あなたの睡眠環境の掃除を徹底してみましょう。まだまだ改善できるところがあるかもしれませんね。
ベッドのダニ対策を徹底することにより、よりよい睡眠のための環境を作れます。今よりぐっすりと休めて健康になり、ますます生き生きとした人生が歩めるとよいすね。