ノミやダニ、南京虫は人の心身に被害を与えます。一度刺されることにより、強いかゆみや痛みのイメージが残り、再発生の恐怖に悩まされます。そんな衛生害虫の被害から快適な生活を守るために有効な方法の1つが清掃です。日頃から気を配って清掃していても、目に見えない害虫が残っている事もあります。ここでは、清掃方法や対策を解説していきたいと思います。効果的な清掃方法を知ることで、ちょっとした清掃マニアになっているかもしれませんね。
衛生害虫の発生
ダニなどの主な発生原因は、床や地面など野外のものが物や人、ペットにくっついて侵入することです。潜伏場所は、乾燥地帯よりも含水分量の高い場所や綿ボコリなどの不衛生な場所を好み、皮膚剥離物(フケや角質)・抜け毛や血をエサとします。
どこを清掃する?
害虫対策という側面から、清掃を見た場合、ふんや抜け殻を取り除き、害虫の大発生を喉元で防ぐことが目的となります。
その為には、まず害虫が潜伏しやすい場所を知り場所に合わせた清掃方法を知らなければなりません。
清掃を行うことで衛生害虫の発生を抑制できます。潜伏場所と合わせて掃除法を知っていきましょう。
まずは簡単に用意出来る清掃道具を紹介します。
簡単に用意出来る5つの清掃道具
①モップ
フロアモップ・ハンディモップの2つがあると便利です。家具や電化製品を撤去せずに、
すみずみまで清掃することができます。
②粘着ローラー
綿素材など、材質を選ばずに材綿や髪の毛などを取り除くことができます。
マメなお手入れに最適なグッズと言えるでしょう。
③清掃機
布地の裏手や内側に潜む害虫を吸い取ります。布製品に使用できるヘッドがあれば、
なお清掃機がけがスムーズになります。
④フローリングワイパー
雑巾がけは身体に響く、そんな方は立ったまま床清掃ができるフローリングワイパーを使用しましょう。
端っこや家具の下にも手が届きます。
⑤マスク・手袋
清掃中に舞い上がったホコリなどから害虫被害に遭うことがあります。
マスクや手袋などは事前に装着しておきましょう。
道具が用意できたら、場所に合わせて清掃をしていきましょう。
寝室(ベットルーム)はダニやトコジラミ(南京虫)が多く発生する場所です。布団自体が温くて湿度溜め込みます。更に、寝具類・寝具周りはエサとなる髪の毛や老廃物なども豊富にあります。布団そのものは害虫にとって好条件の住処と言えるでしょう。
マットレス(スポンジマットレス、スポンジ内部、高低反発マットレス、ベットマット、ベビーベット)
敷布団・掛け布団(羊毛布団、木綿布団、化学繊維布団、電気毛布)布団内部
タオルケット、枕カバー、シーツ、寝室の寝具付近
害虫対策 寝室編
寝室製品にはマット化されておらず、持ち運びが難しいものや、材質によって有効な清掃方法が違いますが、今回は、代表的な対策方法を紹介しますので、材質や製品によって使い分けてください。
布団の丸洗いをする
丸洗い出来ない場合は枕用殺虫剤、被害軽減の為のベット用スプレーを吹き付けるなどの薬剤対策を行いましょう。
天日干しする
天日干しができないものは布団袋(布団圧縮袋)などにくるんで陰干しを行ってください。(レジャーシートなどで代用可能です。)
清掃機で吸い込む
布団用清掃機や布団専用クリーナーを使いましょう。
布団乾燥機を使用する
布団乾燥機が無い場合はマットレス両面から高温を出す機能がついたマット式製品で代用することができます。
リビングはソファーや畳、カーテンなど布製品も多く、害虫が繁殖しやすい場所と言えます。さらに子供用の部屋やペット移動場所でも害虫は繁殖しますので、カーペット下なども定期的な清掃が重要になります。
ソファー、座布団、クッション(ビーズクッション)、ぬいぐるみ
畳、カーペット(布製・電気カーペット・化学繊維)、フローリング
こたつ、棚、箪笥
エアコン、冷蔵庫、冷凍庫、電子レンジ
窓枠、壁、天井付近、屋根裏部屋、断熱材裏
害虫対策 リビング編
衛生害虫は布張りの製品はもちろんレザー製品であっても内部や縫い目付近に生息します。また、床や家具家電に付いたホコリや汚れは害虫のエサとなります。この2つに気を付けて清掃を行ってください。
小物・小道具
雑巾やモップなどを使って裏表のホコリや汚れを取り除きましょう。
家具・家電
家具の裏側やエアコンフィルターなどにもホコリは溜まっていますので、モップなどでホコリを落とし、雑巾で油汚れを落としましょう。
床
ワイパーや清掃機などで老廃物を取り除きましょう。床材によって専用用品があり、絨毯専用や畳専用などの製品があります。また、湿度を減らすために床下換気扇なども有効です。
布製品
清掃機でゆっくり表側、反対側を吸い、可能ならば裏返して底も吸いましょう。黒いビニール袋に入れて天日干しすることで、熱処理も行えます。
クローゼット部屋や洋服箪笥、押入れは清掃が難しく害虫が繁殖しやすい場所になります。暗い環境で衣服などが収納されていますので、清掃の手が届かずホコリが溜まりがち。害虫に繁殖されないように隅々まで清掃しましょう。
害虫対策 クローゼット編
寝室製品にはマット化されておらず、持ち運びが難しいものや、材質によって有効な清掃方法が違いますが、今回は、代表的な対策方法を紹介しますので、材質や製品によって使い分けてください。
収納物を全て出す
クローゼット内部にあるホコリを取り除く
収納物を洗濯・熱湯消毒する
・洗濯物
再度、洗濯機・洗濯乾燥機で汚れを落としましょう。
・洗濯できない布製品
ドライクリーニングや粘着テープなどが有効です。カシミアなどの熱に弱い素材もありますので処理には注意が必要です。
・子供用品
お子さんなどは抵抗力も弱いため、健康のために衣類の廃棄も視野に入れましょう。
清掃時の重要なチェックポイントとを解説してきました。それらを使い被害チェックリストなど作ってみても害虫の繁殖リスクを減らすことができるでしょう。そして解説してきた清掃対策をまとめると以下のようになります。
熱や薬剤により害虫の殺虫を行い、清掃機によって死骸やふんなどのアレルゲンを取り除く方法が有効な対策となります。それでも、内部奥深くにいる害虫を駆除できない場合は、対象物を廃棄し被害の拡大を防ぐことも必要です。
日常的に行う対策として、清掃や片づけ、ハウスクリーニングなどが、害虫の繁殖を防ぐことにつながりハウスダスト対策にもなっていきます。
衛生害虫は住宅の様々は場所に忍び込みます。対策は今まで解説してきたとおりですが、化学物質過敏症で薬剤が使えない方やお子様がいらっしゃる方は安全かつ確実な害虫駆除を行うかと思います。その際には害虫駆除を行う業者に依頼するなどの方法も有効です。清掃と、業者依頼によって、快適な生活を守りましょう。